武士=サムライ?現代日本人の道徳にも通ずる「武士道」
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武士=サムライ?現代日本人の道徳にも通ずる「武士道」
武士と言うとSAMURAIと言う言葉をみなさん思い浮かべるのではないでしょうか?実は、武士についての教典や教義はなく、これといった明確な定義がありません。敢えて簡単に言うと、平安時代中期(10世紀)から江戸時代末期(19世紀)まで存在した、武力をもって地方を支配し、公権力に仕えた者を指します。
武士という言葉が出てきた10世紀当初は、武士の中でも以下のような分類がありました。
武力で朝廷に仕えていた者「もののふ」(武者)
合戦に参加する者「つわもの」(兵)
官人貴族に仕え、家政・警固を担当する者「さぶらい」(侍)
その後平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて、武士は徐々にこの三者を合体したものとなっていきます。
武士について明確な定義はないものの、武士のあるべき姿=武士道に関しては時代とともに変遷していきました。
鎌倉時代(1185〜1333年)は「戦に勝つ強い者が武士のあるべき姿」、江戸時代以降は、「戦のない天下泰平の世の中で、統治階級としての武士のあり方を追求した武士道がありました。
つまり、1603年から徳川家が統治するようになると、200年以上も続く持続的平和な社会が実現し、戦が盛んに行われていた勇猛一辺倒の姿勢から、次第に徳義論的な性格を深めるものへと進化していきます。そして、武士道の精神は武士階級にとどまるものではなく、広く庶民の世界へも浸透することに
よって、日本人の国民道徳としての性格を獲得していくのです。
本武士・武将シリーズでは、江戸時代前半までの、戦いにおいて強い武士を中心にご紹介していきます。
戦で様々な役割を果たした甲冑
戦国の世にあって、武士たちは領地・領民を守り、地域の覇権を競うため、甲冑を身に着けて戦に赴きました。この甲冑は単に身を守るためだけのものではなく、威勢や地位の高さを他に知らしめるとともに、戦場での活躍を誇示する役割をも果たしました。時代を追って変遷を重ねていますが、戦乱の時代は特に、個性的で目立つデザインが多かったようです。
戦国時代(1467〜1573年)に入ると、槍・弓を始めとして、新しい兵器である鉄砲が活用されるようになります。これらの武器を用いた戦闘に対応した、より頑丈で軽快な動きができる作りへと工夫されるようになりました。
戦乱の時代が終わると、明治維新による軍備の近代化にともない、徐々に実用ではなくなります。そして、現代では古美術品、工芸品的、歴史資料的として製作されています。
前立てに込められた意味
兜についている「前立て」は、基本的には所属する集団の合印として、また自分のステイタス・シンボルや祈願の対象として用いられるものです。その種類は100を超え、それぞれに特別な意味が込められています。
「鍬形(クワガタ)」は、もっともポピュラーな前立ての1つです。現代では5月5日に「こどもの日」として祝われる端午の節句に飾る星兜に、ほとんど例外なく鍬形の前立てがつけられています。源義経の前立ても鍬形だったと言われています。
他にも、伊達政宗の兜には大きな金の三日月型の「前立て」がついており、父・輝宗が我が子の成功と守護の願いを込めて作られたと言われています。
また、直江兼続の前立ては、「愛」という漢字がそのまま形どられています。兼続が信仰していた、仏様である『愛染明王』や『愛宕権現』の頭文字の『愛』を取ったと言われています。
身の安全を願う「端午の節句」
星兜
日本では、5月5日に端午の節句を祝います。この節句は、家の後継ぎとして生まれた男の子が、無事成長していくことを祈り、一族の繁栄を願う行事です。
鎧や兜を飾ることは、武家社会から生まれた風習で、身の安全を願って神社にお参りする時に、鎧や兜を奉納するしきたりに由来しています。武士にとっては自分の身を護る大切な道具であり、シンボルとして大切な宝物でした。
現在では、鎧兜が“身体を守る”ものという意味が重視され、交通事故や病気から大切な子どもを守ってくれるようにという願いも込めて飾ります。
「Bottle Armor」日本の本物の伝統を現代スタイルでお届け
それぞれの個性的な武士と想いのこもった鎧兜が、職人の手によりBottle Armorとして蘇りました。日本酒や焼酎などの瓶にかぶせる小さな甲冑です。Bottle Armorを見る度に、お気に入りのエピソードを思い出せます。
一つ一つのパーツは手作業で製作しており、非常に精巧な作りとなっています。金細工、木工品、京織物・組紐、といった日本の伝統工芸の寄せ集めでできている甲冑です。
「一生に一個の宝物を作っているので、1つ1つ心を込めて作っています」
昭和22年の創業以来、ずっと同じ作業を同じやり方で続け、ずっとこの精神を引き継いでいます。
出生祝いや健康祈願に。チーム優勝祈願や優勝祝杯に。還暦や定年、退職のお祝いに。結婚のお祝いに...。
言葉だけでは伝えられない想いを乗せたプレゼントにもおすすめです。
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